便りがないのは良い便り? (前編)   



突然ですが、質問です。



「そういえば、今、パイレーツって何してるんでしょうか?」

 パイレーツ以外でも、「今まで見てたけど、いつのまにかめっきり見なくなったタレント

」なら誰でも構いません。



 そんな彼らは、どうなってしまったと思いますか? 答えを考えてから見てくださいね。



 ……考えましたか?

 ここで、パイレーツが実際に今何をしているかは、問題ではありません。重要なのは、「

あなたがどう考えたか」。

 おそらくほとんどの人の答えが、

「人気がなくなって、仕事がなくなった」

「何らかのスキャンダルで、業界をやめた」

「今は地方回りで……」



 というような、タレント本人にとって「マイナス」な結果ばかり思いついたのではないで

しょうか。「玉の輿を見つけて結婚したから、今はもうあんな仕事をしていない」もしくは

「他の事業で大成功したから、働く必要がなくなった」というような「プラス」な考えをし

た人は、ごくわずかなはずです。



 これはいったい、どうしてなのでしょうか?







 実は人には、ある情報について知らされないほど悪いほう悪いほうに考えてしまうという

傾向があります。これを「静かにする」という意味の英単語「MUM」から、『MUM効果』と呼

びます。

 この傾向は、社会のさまざまな場所で見ることができます。



 実際ドクターにとって、患者さんに「ガン」と伝えるときほどつらいことはありません。

それによってショックを受けて、生きる気力を無くしてしまったらどうしよう…?「どうし

て内緒にしてくれなかったのですか?」と、責められたらどうしよう…?



 そう考えてしまう結果、つい悪い知らせを言わないようにしてしまうのです。



 これは精神科における「精神分裂病」という疾患名でも同じです。 最近「統合失調症」

と名前が変わりましたが、いずれにしても患者さんに与えるインパクトを考えると、やはり

慎重になり、すぐには言えないものです。



 すると患者さんのほうも、自然「なかなか病名を言わないのは、まさか……」と考えてし

まうわけです。



 またこれは恋愛でも同じことが言えます。

 恋人からのメールや電話が減ってきたら、それはほとんどの場合、相手の気持ちが少しず

つ冷めてきた証拠。「内緒にして、あなたのためにマフラー編んでたの!」なんていうドン

デン返しは、BOYS BEの中くらいでしか起こりません。



 よく「便りのないのは良い便り」と言いますが、これは、それだけ知らせがないと悪いほ

うに考えやすいものだからこそ、よく考えることで落ち込んでいる気持ちを盛り上げようと

していたわけですね。



次回予告:では、「MUM効果」を応用した心理学的方法とは!?
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by yumental | 2013-06-23 17:02 | 心理学

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